フィリピンで手にする現地の日本語フリーマガジンには転職エージェント数社が毎回広告を出稿していて、同フリーマガジンの主力広告収入源になっている。
日本語の日本人向けフリーマガジンなので日本の転職エージェントのフィリピン法人などが広告出稿し、各社自慢の美人社員の写真をアイキャッチにする広告が目立つ中、フィリピン現地の大手転職エージェントのJKネットワークという会社がある。
JKネットワーク日本語ウェブサイト
https://jknetwork-jobs.com/forApplicants_ja
2021年7月時点で日本語を活かせる求人件数は427件。
勤務地別だとセブ島で68件。ダバオで3件。他の都市ではゼロなので、ほぼすべてはメトロマニラで約350件くらいでしょう。
給与は、高い求人では10万ペソから15万ペソ。
為替レートを1ペソ2円とざっくりと換算して日本円で20万円から30万円。
職種はFinancial Comptroller 会計監査。
7万5000ペソから8万5000ペソという給与が相場のようです。
給与が低い求人はSales and Admin Staff で2万500ペソから3万ペソ。日本円で5万円から6万円。
月給5、6万円で日本人がはたらくというのは、マニラで暮らすとしても、全く魅力を感じられない、その給与では生活ができないレベルの給与の求人です。
CPAが必要な求人、Accounting & Finance Manager(CPA)であっても給与は5万ペソから8万ペソ、日本円で10万円から16万円。
最も高い給与の求人は
で20万ペソ。日本円で40万円が最高です。
とは言え、給与に関しては、すべての求人が明らかにしているわけではなく、Negotiable つまり交渉可、ということになっていて、非公開の方が多いので、もしかするともっと10万ペソとか15万ペソの求人もあるのかもしれません。
給与の額だけでも納得できないような求人が多いようにも見受けられますが、もっと注意しないといけないのは、日本で日本の企業ではたらく時に当たり前と思っているような福利厚生などは、海外の企業では決して当たり前ではないということです。
会社が保険に加入しているのか、保険料を支払ってくれるのかということはちゃんと確認しておく必要があります。
でも、その辺はJKネットワークという会社は丁寧に対処してくれるようなので説明されるし、怪しい会社とのおつきあいはしない会社のようです。
フィリピンで怪しい会社とは、
具体的にはオンラインカジノとかの中国系企業といった会社があったりします。
中国はカジノ、ギャンブルが禁止されているので、ギャンブルをしたりお金持ちの中国人は外国に行くか、中国に居ながらにしてできるオンラインカジノをするので、フィリピンに開設したオンラインカジノを利用する人が多く、そのような会社はたくさんあるし、大儲けしているので給与も良かったりします。
フィリピン政府としては、中国の会社がフィリピンで設立された場合、フィリピン人の雇用を生んでくれて、税金も払ってくれれば歓迎される存在になるけど、実際は中国から中国人がやってきてはたらいている会社ばかりで、フィリピン人を雇用することはありません。
顧客は中国人なのでフィリピン人を採用する対象にはならないのです。
そして利益を上げても、フィリピンはその実態を把握することもできず、中国系のアンダーグランド企業がどれだけ儲かっていてもフィリピンにはほとんど何も恩恵はなし。
そんな企業で日本人がはたらいていて、フィリピン警察から摘発される危険も日々あるし、会社が突然なくなったり移転するということもあるわけです。
給与が低いフィリピンで見つけた給与の高い、高すぎるような仕事は何か理由があるのでは、という目で見ないといけません。
JKネットワークはフィリピンの転職エージェント業界では知名度もあり、歴史も実績もある企業なので、外資系企業が現地採用する場合に採用を任されることも多く、求人企業が直接出す求人広告で応募するよりは、比較的かなり安心な転職手段ではあります。
特に、海外就職未経験の人は、自分で知人から入ってきた採用情報に飛びつくことなどは判断できないのでかなり危険です。
求人サイトだって、どこまで求人企業の調査をしているかまったくわかりません。
フリーペーパーや新聞の求人広告も同様、どんな会社なのか、どういう条件なのかを自分だけで把握するのは難しいのです。